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June 11, 2009

今月の音楽~NHK大河ドラマ『黄金の日日』

NHKの大河ドラマといえば、1963年の『花の生涯』を皮切りに、嘗ては『独眼竜政宗』が平均視聴率39.7%を稼いだ他、現在でもコンスタントに20%前後の視聴率を稼いでいる人気長編ドラマ・シリーズです。

毎年その時代を代表する俳優やアイドルなどが出演する事でも話題に成っていますが、音楽好きの私にとっては、テーマ音楽も重要な要素です。

私が生まれて一番最初に観た記憶があるのは『風と雲と虹と』(1976年)ですが、これなどドラマの内容は殆ど覚えていないのに、山本直純氏(1932年~2002年)の書いたテーマ音楽は未だに覚えています。

他にも富田勲氏(1932年~)の『徳川家康』(1983年)、三枝成彰氏(1942年~)の『太平記』(1991年)、菅野由弘氏(1953年~)の『炎立つ』(1983年7月~1994年3月)、世界のエンニオ・モリコーネ氏(1928年~)の『武蔵』(2003年)、服部隆之氏(1965年~)の『新選組!』(2004年)、千住明氏(1960年~)の『風林火山』(2007年)等忘れ難いテーマ音楽が目白押しですが、個人的に歴代の大河ドラマのテーマ音楽で一番印象に残っているのは池辺晋一郎氏(1943年~)の書いた『黄金の日日』(1978年)ですね。

因みに、池辺氏は他にも『峠の群像』(1982年)、『独眼竜政宗』(1987年)、『八代将軍吉宗』(1995年)、『元禄繚乱』(1999年)を手掛けており、特に『政宗』や『吉宗』は今尚私が好きな大河ドラマのテーマですが、矢張り『黄金の日日』が私の一番のお気に入りです。

池辺氏の活動の中心はクラシックですが、TVアニメでは『未来少年コナン』(1978年)、映画では黒澤明監督の『影武者』(1980年)、『夢』(1990年)、『八月の狂騒曲』(1991年)、『まあだだよ』(1993年)、今村昌平監督の『復讐するは我にあり』(1979年)、『楢山節考』(1983年)、『うなぎ』(1997年)などを手掛け、また個人的には高校の頃聴いたバロック音楽とビートルズを融合させたアルバムが忘れ難いです。

まあ、それはさておき、『黄金の日日』です。
これは商人を主人公とした大河ドラマとしては新機軸の作品だった訳ですが、最高視聴率34.4%、平均視聴率は大河ドラマ史上3位(当時)の25.9%を記録した人気作と成りました。
当時小学生だった私にとっては、何と言っても当時ハマっていた信長・秀吉・家康らの時代を描いているのが何よりの魅力でした。
尤も、当時同じ日曜日の20時枠で日テレが『西遊記』を放映していた為、私は土曜日に学校から帰宅後、昼食を摂りながら『黄金の日日』の再放送を観ていたんですけれど。

豪華キャストによって演じられる人間模様が魅力的だった事は間違いありませんが、それと同時に私の心を強く捉えて離さなかったのが池辺氏によるテーマ音楽でした。

短い導入部の後、弦がテーマを奏し、やがて金管がそれを高らかに奏してクライマックスを築き、最後は静寂の中に消えてゆく……という構成ですが、旋律が如何にも「これぞ大河ドラマ」といった感じで、日本的情緒と時代のスケール大きなロマンを一度に体現しているんです。
映像がまたよく音楽に合っていたし、タイトルも金管が高らかにテーマを奏でるところで「織田信長 高橋幸治」と表示されたりして印象的でした。

ベタと言えばベタ。
事大主義と言えば事大主義。
王道と言えば王道。

何れにせよ、私にとって、大河ドラマのあらゆるテーマの中で『黄金の日日』が一番印象に残っている事は間違いありません。

食べ物とか女性の好みとかもそうですが、其処にはもう理屈なんて存在しません。
だからこそ、人間という生き物は面白いし、万物の存在意義があるのでしょうね。

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